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第4回Gates Art Competitionー童話ー

Gates Nuseumというサイトで開催されている第4回Gates Art Competitionー童話ーに入選したイラスト作品『Come and join us.』が展示されています。

会期6/15〜8/31

▼展覧会はこちら

https://gates-art.com/museum/art_in_white/

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解説

Come and join us.

この絵のテーマは関係の修復です。

 

童話『三匹のこぶた』は、狼がこぶたの家を次々と破壊し、こぶたらを食べようと試みます。

ところが、三匹目のこぶたの家は頑丈なレンガの家だったため、狼はその家を吹き飛ばすことができません。

最後は煙突から侵入しようとした狼をこぶたらが撃退する場面で終わりますが、

現代では和解で終わると書き換えられることもあるようです。

 

この絵でも敵対して終結するのではなく、現代版の和解の場面を描いてみました。

ロシアがウクライナに戦争をしかけ、国や、民族の間の亀裂が浮き彫りにされる昨今を憂い、

世界中の人が「一緒にごはんでも食べようよ」と呼びかけ合えたら、

きっと、あらゆる争いは終わる。そう願いを込めました。

 

この絵を描き始めた頃、芸大美大の学生たちと一緒に食事をすることが頻繁にあり、

その楽しい思い出も絵に込めました。

 

現代版の和解の場面に自分なりに付け加えた解釈は、関係の修復には時間がかかるということです。

ドアの経年劣化は狼とこぶたらの和解に時間を要したことを物語っています。

特に大切だった関係ほど喪失した代償は大きく、取り戻すことになかなか光を見出せず、

ただ時間ばかりが過ぎていく感じがします。

 

でも、切り倒されて切り株になった樹も、枯れたかに思えたその樹の根元から新芽が萌え出るように、

失われた関係もきっと修復される時が来ることを自然から学ぶことができ、希望を抱くことができます。

そんな蘖は自分の絵の大切なモチーフで、この絵の中にも忍ばせました。

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